二月の末の二十八日に急に暖かくなったので、この日を逃すまいと午後から小一時間程仕事を抜け出して小石川後楽園へ行って来ました。 その週の頭、数日前は一番の寒さくらいになっていたのに、春先と言うのは実に陽気が不順なものです。

 この梅も愛でずに逝きそうな身内の分まで楽しみ、共に愛でたいと言う気持ちが強くある。 連絡をもらった時には愕然としてしまいました、「まさか」と言う事でした。 そう言う状況でして、明るい気持ちにもなれず、あまり手放しには喜べない。 

 それでもいざ入園すると夢中にさせてくれる、花の慰め限りなしや。 同じ親から生まれ、同じ血が流れているのですから、自分の楽しみは身内の楽しみとならむ事を祈るばかしです。 「死んで花実の咲くものか」。

 

 

 花は咲いて散る、命あるもの皆然り。 遅かれ早かれだけの違いのはずです。 「命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。」や。

 「ついに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを」、久しく忘れていた在原業平の歌が頭をよぎる。

 

 梅を見に行ったのですが、牡丹、福寿草、山茱萸 (さんしゅゆ)、それに椿も楽しめました。

 

    近所や身の回りで次々に咲き出す「梅の写真集」も御覧頂ければ幸甚です。

      

     

 「季節の花 300」と題するサイトは実によく花について調べられていまして、時々参考にしています。 必ずお役に立つサイトのはずです。